トンバイ塀とは、焼き物の町である有田町で見られる特徴的な塀です。
江戸時代から作られており、登窯の内壁に使われた耐火レンガの廃材や使い捨ての窯道具、陶片などを赤土で固めて造られています。
この塀は、有田焼の歴史と伝統を象徴し、現代流に言えばリサイクル品活用の壁として、有田ならではの独特な雰囲気を醸し出しています。
道路拡張工事のため、家を丸ごと解体する事となりました。
そのため、トンバイ塀も解体予定でした。
そこで有田焼で出来た貴重な塀を残すことができないかとご相談を受け、移設工事を施工致しました。
移設前の準備としてトンバイ塀の下部に鋼材を取り付けて補強します。
またトンバイ塀は、細長い構造なので左右に倒れるおそれが高いので単管を使って倒れないように補強しました。
これらが完了するといよいよクレーンによる移動です。
クレーンで持ち上げる際に鋼材を持ち上げることで吊上げの際のダメージを最小限に抑えることに繋がります。
重量は4tぐらいと予想していましたがなんと6tとのことでした。
据付場所にトンバイ塀を設置する際には、垂直に立ち上がっているのかなどを確認しながら設置を行います。
設置が完了すると、鋼材を外します。
最後にコンクリートで固定して工事完了となります。