「磐座」は、古神道における岩に対する信仰を指します。
あるいは、信仰の対象となる岩そのものを指します。
日本古来の信仰である「神道」では、「自然のものには全てに神が宿る」という「八百万の神」の教えがあります。
この中で特に神聖視される「岩」が磐座です。
今回、神社の参道を新しく整備するということで磐座を設置するということになりました。
境内には御神木や電柱・電線などがありクレーンで直接、据付場所に設置は困難でした。
そのためクレーンで近くに仮置きをしたあとにこの大きな磐座を動かす仕事を行いました。
大型トラックで運ばれてきた磐座の大きさは幅2.9m・奥行1.8m・高さ4m、重量29tもあり、
とても迫力あるものでした。
磐座は100tクレーンでぎりぎり持ち上がるぐらいの感じとなってました。
まずはじめに石屋さんの作業として、トラックの荷台に倒してあった磐座を起こす作業が行われました。
それと同時進行で栄進の作業として磐座の仮置き場所にローラーと補強鋼材を組んで移動させる準備を行いました。
両方の作業が完了すると、クレーンで補強鋼材の上に乗せてもらいました。
そこから移動を行います。移動はチルホールと呼ばれる引っ張る道具を使います。
牽引能力は1.6tとなっており、1個のチルホールでは重く、2個でやっと動かすことが出来ました。
御神木にワイヤーを巻き付け、御神石を引っ張りました。
チルホールのレバーを一回引くと数ミリしか引っ張れないので、何度も引く作業を行い15m程度動かしました。
据付場所まで移動が完了すると、基礎石の上に乗せて補強鋼材を外して栄進の作業は終了です。